あくび

こんばんは!火曜担当の加藤です。眠たいときによくあくびがでるのは当たり前のことですね。しかし、眠くないときにでるあくびはときに身体への危険信号を発しているときもあるのです。まずあくびがどうしてでるのかお話しします。

あくびは、疲れているときなど、カラダやココロが休息を求めて出る生理現象です。脳の働きが鈍くなって酸欠状態のようになると、反射的にあくびがでます。大きく空気を吸い込むことで、新しい酸素を脳に送り、低下している脳の働きを活性化してくれます。また、あくびで大きく口を開くと、あごの筋肉が刺激され、脳に刺激が与えられることも分かってきました。このように、あくびは脳の働きが鈍くなったり、身体の休息が必要な時に起こる「防衛反応」なのです。 

眠気がないのに起こるあくびは、「生あくび」と呼ばれます。緊張やストレス、睡眠障害などで身体や脳が相当に疲れている時に生じます。また、脳梗塞、脳腫瘍、狭心症、更年期障害、低酸素血症といった病気の症状として生じる事があります。さらに片頭痛や乗り物酔いの前兆として「生あくび」が出ることもあります。

普通のあくびは、交感神経が優位な、夢中になっている時や何かに一生懸命取り組んでいる時には出ないものです。むしろ、副交感神経が優位な、疲れたり眠かったりするときに出ます。これに対して、生あくびは緊張していたり具合が悪い時に出るあくびです。いわば、病気などの危険が身体で起こっていることへの警告サインということができます。

たとえば睡眠障害の場合、自分では眠っているつもりでも、無呼吸症候群が発症して身体が休めていなかったりすると、生あくびがでます。この場合、昼間に連続して生あくびがでます。もし思いあたるならば、専門の呼吸器科や内科を受診するようにしましょう。

一方、脳梗塞の場合は脳へ血液や酸素がいかなくて血管が詰まってしまっているので、生あくびといっしょに頭痛やめまい、吐き気などが起こることが特徴です。とくに、1日に何回も出るようなら要注意です。すぐに神経内科などに受診しましょう。脳卒中科という診療科も最近では開設されているそうです。

みなさんも、たかがあくびと見くびらず、少しでも異変を感じたら病院へ行きましょう。